2010年01月30日
デルポトロのフォア続続編
デルポトロのフォアハンド
相手のゆるいボールに対しては面を外向きとか下向きに引く。
それが相手の速いボールに対しては
上向きに引いた面をかぶせるようにして打っちゃう。
でも入っちゃう。
何でだ? というお話。
今日こそ決着をつけるぞ。
実は簡単に書こうと思ったら結構な大作になってしまった。
よっぽど理屈好きの方か本当に暇な方以外は
今日は見なかったことにしてください。
さて、デルポトロ
このことについては、2つのことが考えられる。
1、 精神的に楽だから。
2、 技術的、物理的にも入る理屈がある。
1についてはわかりやすい。
速いボールが来ちゃったら、ビビってる暇もない。
硬くなってるまもなく打ってしまえば
気が楽で難しい技も見事に決まる。
2の技術的、物理的な理屈があるのでは、ということについて考えてみる。
こっちのほうが本論だ。
実は以前に一度、このことについて考えたことがある。
15年くらい前だろうか。
ヨネックスのポスターを見て考え込んだことがある。
そこにマルセオ・リオスの写真が載っていた。
フォアハンドのインパクト
ラケット面が45度くらい下を向いている。
これは私にとって大変困った事態だ。
面を正確に作らなければフォアハンドは絶対に正確に打てない
だからテイクバックの面をしっかり作れ
とばかり言っているからなのだ。
しかも、リオスというのは当時ATPランク1位の選手
しかもフォアハンド自慢の人なのだ。
この人が違ったら、これはえらいことなのだ。
さて、テニスではボールが当たって離れるまでの接触時間は
約、1000分の5秒といわれている。
これはわれわれ凡人にとってはゼロに等しい時間。
だからテニスではラケット面の向いた方角にボールが飛ぶ。
それに対し、ちょうどいい比較対象のソフトテニスでは
接触時間が長いため、スウィングの方向に飛ぶ。
もちろん100%そうではないが、そんな傾向にあるということ。
そのときはこんなことが頭にひらめいた。
リオスはソフトテニスやってるんじゃないか。
もちろん、ボールをすり替えちゃったなんてことではなく
彼にとっては接触時間というより、接触距離が長いんじゃないかということ。
1000分の5秒はわれわれには一瞬だが
リオスのスウィングスピードには充分な時間、距離なんじゃないか?
彼が、80km/hでラケットを振ったとしたら。
3600秒で割って、1秒に約22m走る。
その1000分の5だから、その間に11cmラケット面が走る計算だ。
11cmなら充分に感じられる長さだし
しかも、それだけボールを引きずれば充分に方向性に影響を与えられるのでは。
今回、もうひとつ考えたことがある。
ラケットの反発係数のことだ。
反発係数というのはラケット面に衝突したボールがどれだけの勢いで跳ね返るかということ。
たとえば止まったラケットにボールが当たり
100%同じスピードで跳ね返っていったら、反発係数が1ということになる。
当たったとたんに止まっちゃったら、反発係数はゼロということになる。
(こんなことは覚えなくていいですよ)
実はラケットとボールの衝突速度が低いときは反発係数は1に近く
ほとんど同じスピードで跳ね返るのだが
速度が上がるにつれて反発しなくなって行き
衝突速度が100km/hに近づくと反発係数はゼロに近くなってしまう
という現象がある。
この状態になると
どんなラケットを使っても打つスピードは同じということになる
私が石器時代に使っていた石のラケットでも
ボルグ愛用の木のラケットでも
現代のカーボンファイバーのラケットでも
スウィングスピードが同じなら打球速度はほぼ同じになるのだ。
この状態はラケットがはじいているのではなく
飛ばない、まとわりついたボールを無理やりねじ伏せているような状態なのだ。
男子プロのフォアやサーブのスウィングスピードはこのゾーンに入っている。
70km/hでラケットを振ったとして
10km/hのボールを打つと、衝突速度は 80km/h
40km/hのボールを打つと、衝突速度は 110km/h
相手のゆるいボールを打つとはじきがよく、面の向きに飛び
相手の速いボールを打つとスウィングの方向に飛ぶ (傾向がある)
だからデルポトロはゆるいボールに対しては下向き外向きの面で引くから、入る。
速いボールに対しては面をかぶせるようにするのだが、入る。
うん、なんか説明できたような気がするぞ。
ここで、じゃあ上向きに引いてかぶせて打ってもいいんだと思ったあなた
デルポトロはゆるいボールに対しては外側か下に面を向けて引いているのですよ。
そんな使い分けできます?
リオスはいつも下向きに引いていましたよ。
ここで誰か実験をお願いできないかなあ。
めちゃめちゃスウィングの速いおにいちゃんを探す。
ホームビデオでフォアハンドの打球シーンを撮る。
フラットで打ち
飛んできたボールの速度、面の向き、スウィング速度、
打球の速度、打球角度の関係をグラフにして
上の理論を確かめてみる。
修士論文くらいにならないかしら?
相手のゆるいボールに対しては面を外向きとか下向きに引く。
それが相手の速いボールに対しては
上向きに引いた面をかぶせるようにして打っちゃう。
でも入っちゃう。
何でだ? というお話。
今日こそ決着をつけるぞ。
実は簡単に書こうと思ったら結構な大作になってしまった。
よっぽど理屈好きの方か本当に暇な方以外は
今日は見なかったことにしてください。
さて、デルポトロ
このことについては、2つのことが考えられる。
1、 精神的に楽だから。
2、 技術的、物理的にも入る理屈がある。
1についてはわかりやすい。
速いボールが来ちゃったら、ビビってる暇もない。
硬くなってるまもなく打ってしまえば
気が楽で難しい技も見事に決まる。
2の技術的、物理的な理屈があるのでは、ということについて考えてみる。
こっちのほうが本論だ。
実は以前に一度、このことについて考えたことがある。
15年くらい前だろうか。
ヨネックスのポスターを見て考え込んだことがある。
そこにマルセオ・リオスの写真が載っていた。
フォアハンドのインパクト
ラケット面が45度くらい下を向いている。
これは私にとって大変困った事態だ。
面を正確に作らなければフォアハンドは絶対に正確に打てない
だからテイクバックの面をしっかり作れ
とばかり言っているからなのだ。
しかも、リオスというのは当時ATPランク1位の選手
しかもフォアハンド自慢の人なのだ。
この人が違ったら、これはえらいことなのだ。
さて、テニスではボールが当たって離れるまでの接触時間は
約、1000分の5秒といわれている。
これはわれわれ凡人にとってはゼロに等しい時間。
だからテニスではラケット面の向いた方角にボールが飛ぶ。
それに対し、ちょうどいい比較対象のソフトテニスでは
接触時間が長いため、スウィングの方向に飛ぶ。
もちろん100%そうではないが、そんな傾向にあるということ。
そのときはこんなことが頭にひらめいた。
リオスはソフトテニスやってるんじゃないか。
もちろん、ボールをすり替えちゃったなんてことではなく
彼にとっては接触時間というより、接触距離が長いんじゃないかということ。
1000分の5秒はわれわれには一瞬だが
リオスのスウィングスピードには充分な時間、距離なんじゃないか?
彼が、80km/hでラケットを振ったとしたら。
3600秒で割って、1秒に約22m走る。
その1000分の5だから、その間に11cmラケット面が走る計算だ。
11cmなら充分に感じられる長さだし
しかも、それだけボールを引きずれば充分に方向性に影響を与えられるのでは。
今回、もうひとつ考えたことがある。
ラケットの反発係数のことだ。
反発係数というのはラケット面に衝突したボールがどれだけの勢いで跳ね返るかということ。
たとえば止まったラケットにボールが当たり
100%同じスピードで跳ね返っていったら、反発係数が1ということになる。
当たったとたんに止まっちゃったら、反発係数はゼロということになる。
(こんなことは覚えなくていいですよ)
実はラケットとボールの衝突速度が低いときは反発係数は1に近く
ほとんど同じスピードで跳ね返るのだが
速度が上がるにつれて反発しなくなって行き
衝突速度が100km/hに近づくと反発係数はゼロに近くなってしまう
という現象がある。
この状態になると
どんなラケットを使っても打つスピードは同じということになる
私が石器時代に使っていた石のラケットでも
ボルグ愛用の木のラケットでも
現代のカーボンファイバーのラケットでも
スウィングスピードが同じなら打球速度はほぼ同じになるのだ。
この状態はラケットがはじいているのではなく
飛ばない、まとわりついたボールを無理やりねじ伏せているような状態なのだ。
男子プロのフォアやサーブのスウィングスピードはこのゾーンに入っている。
70km/hでラケットを振ったとして
10km/hのボールを打つと、衝突速度は 80km/h
40km/hのボールを打つと、衝突速度は 110km/h
相手のゆるいボールを打つとはじきがよく、面の向きに飛び
相手の速いボールを打つとスウィングの方向に飛ぶ (傾向がある)
だからデルポトロはゆるいボールに対しては下向き外向きの面で引くから、入る。
速いボールに対しては面をかぶせるようにするのだが、入る。
うん、なんか説明できたような気がするぞ。
ここで、じゃあ上向きに引いてかぶせて打ってもいいんだと思ったあなた
デルポトロはゆるいボールに対しては外側か下に面を向けて引いているのですよ。
そんな使い分けできます?
リオスはいつも下向きに引いていましたよ。
ここで誰か実験をお願いできないかなあ。
めちゃめちゃスウィングの速いおにいちゃんを探す。
ホームビデオでフォアハンドの打球シーンを撮る。
フラットで打ち
飛んできたボールの速度、面の向き、スウィング速度、
打球の速度、打球角度の関係をグラフにして
上の理論を確かめてみる。
修士論文くらいにならないかしら?
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