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松原コーチのテニスクラブ日記 テニス技術の解説者でもある松原コーチがテニスクラブでの指導等を通じて、感じたことやテニスの技術解説、テニス人生の楽しさを伝えていく。

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フォア後ろ目の打点

腕を伸ばして打つと打ちやすいということで
7月22日に「ストレートアームフォア」で取り上げさせていただいた
『ステニ』 さんから、再度質問をいただきました。

フォアハンドで打点が後ろ目の方がうちやすいが、というお話し。

以下がそのコメントの全文です


マイク わかりやすい説明ありがとうございました。あの、なぜかわからないんですけど、フォアハンドで僕はどうやら打点がやや後ろ目のほうが打ちやすいようです。一般的には、グリップ厚いと前で打ちなさい、というじゃないですか。それにも関らずです・・。これってOKなんでしょうか?
具体的には、多分僕のグリップはセミウエスタンだと思います。そして、後ろ目というのは、体からほんの少し前程度です。体からほんの少し前だと、ラケットとボールの接触時間が長いように感じて、フラットにもスピンにも打ちやすい気がするんです。たいてい腰の高さ当たりで捉えるようにしています。コーチがもっと前で捕えろばっか言うんですけど、ここ最近は無視しています。

投稿者 ステニ 2011/07/27 09:58





私の答えです。

スマイル 薄めのグリップ、伸ばしぎみの腕、やや後ろ目の打点。

考えてみれば、当たり前の3点セットです。

イースタンから見れば厚めのグリップであるセミウェスタンも
現代のプロの常識グリップ、ウェスタンから見れば、充分薄めです。  悪だくみ

現代のプロのグリップを分類すれば

イースタン     かなり薄めの人
セミウェスタン   普通の中のやや薄め
ウェスタン     普通か、普通の中のやや厚め
フルウェスタン   かなり厚めの人

こんな感じでしょうか。

セミウェスタンはフェデラーがそうであるように
腕を伸ばし気味の打ち方にもあっています。   

ここまでは先日の話の復習みたいなものですね。



さて打点の前後位置の話。

前提として、インパクトの面はほぼ垂直なはずです。 

そうすると、どこで捕らえれば垂直になりやすいかという事ですね。  にっこり

厚いグリップほど前になるというのは当然ですが
薄いグリップなら後ろであっても当然。

だから、「薄めのグリップ、伸ばしぎみの腕、やや後ろ目の打点。
        考えてみれば、当たり前の3点セットです。」
と言ったのです。

そしてこの前後位置、その人の手の形、関節の可動域によって違うのです。  あれー?

同じグリップなら同じ角度、というわけではないのです。

たとえば、フェデラーはかなり手首を折ることによって、打点を前にしています。

ですから、そこまで手首の角度を作れないなら
後ろ気味のほうが打ちやすい、という人がいてもおかしくないと思います。  ナイス!



ただ一つだけ気をつけなくてはいけないことですが
テイクバックで凸型に引いてしまう人
つまり、外旋しながら引いていく人です。  うるせー

この人は打点を後ろ目にして打つと
面が被り気味になって、垂直面が作りやすいのです。

面がインパクトで上向きになるのをある程度キャンセルできるのですが
絶対的なパワーが落ちてしまいます。

もちろん正確なコントロールが得られにくいですし
腕の負担も大きくなり
肩の前部分や肘を痛めたりする原因になります。  怖~い

じつは、このことがちょっと匂います。  ビミョー

本音を言いますと
同じ質問をしてきた人が10人いたら
たぶん8人はこちらの理由だと思います。

『ステニ』 さんが残りの2人の側であることを祈ります。 叫び


さて、これをチェックしてみて問題がないようでしたら

少しくらい後ろ目の打点でも構わないと思います。  ナイス!



フォアハンド | 投稿者 松原コーチ 18:27 | コメント(4) | トラックバック(0)