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松原コーチのテニスクラブ日記 テニス技術の解説者でもある松原コーチがテニスクラブでの指導等を通じて、感じたことやテニスの技術解説、テニス人生の楽しさを伝えていく。

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見ないで当たるか?

 『bowlーtennis』さんからコメントをいただきました。

 以下がその全文です。


マイク 初めまして。
松原コーチ、ご質問を致します。
インパクトの瞬間ボールを見ないで予測して打つ・・・かなり熟練された方しか
出来ないと思います。
テニスまだまだ未熟で中々理解に苦しむことが多々あります。

ご足労をお掛け致しますが、2009.10.26 19:40  タイトル 視線をのこす を
お読みなっていただけませんでしょうか? 
相反することを覚えようとしているのでしょうか?

フォアハンドストロークはティクバックが間に合わない場合に自然に右足が
後ろに下がりながら打っています。それを気が付かせて下さいました。
大変厚かましいお願いと知りながら、宜しくアドバイスをお願い致します。


投稿者 bowlーtennis 2009/11/01 00:15



 私の解説です。

スマイル 今出来上がって、アップしたら、消えちゃった。  あれー?

 私の原稿、どこへ行ったんでしょう。

       (消えたやつに限っていい文章なんですよね)

 悔やんでもしょうがないので、再度、チャレンジ。

 また消えちゃって、昨日はあきらめ。  あれー?

 改めて、本日3度目のトライ。



 さて、まず、右足を引いて打つ話ですが
ナダルは左利きなので、下がりながらということと、前を向くということを
これで、二つ同時、一気に行います。

 これは彼の連続写真です。 確認してみてください

 右利きだと、左足を引きます。



 次に、「インパクトの瞬間ボールを見ないで予測して打つ・・・
         かなり熟練された方しか出来ないと思います。」

ということですが。

 そんなに難しく思わないほうがいいと思います。

 実は初級者の方でもやっていることなんです。
こうゆう、フィード・フォワードの技は人間の得意技なんです。
フィード・バックでは必ず後追いになり、振り遅れたりします。


 ラケットで、リフティングをしたり
まりつきをしたりしてみてください。

 もちろんボールを見ているでしょうけど
ボールの来る位置、タイミングを予測して(予定して)
ラケットを出しているでしょう。

 インパクトの位置のボールが見えたときは
ラケットを出すには、すでに手遅れなのです。



 普段の生活でも、

 エスカレーターに足を合わすにも

 向こうから来る人をよけるにも

 ブレーキで、車を停止線に止めるにも


 普通に、普通の人がやっていることです。


 思い切って、楽観的になれば、結構あっけなくできますよ。

 5歳の子にテニスを教えるとき
最初に転がし合いのラリーをします。
コーチがその子のラケットめがけて転がせば
タイミングだけの勝負になります。
キャッキャいって、しばらくやっていると、結構できちゃうもんです。
 
 もちろん実際のテニスになれば、
プラス3次元の空間の位置予測になりますのでもう少し難しいのですが。
要は、ボールがどう飛んでくるかということがわかっている人なら
簡単に予測できるはずです。

 そこに、そのタイミングでラケットを振り込む。
だからテニスって、ラリーだけしていても面白いのですよね。

 『bowlーtennis』 さんのブログ、『視線をのこす』 を読ませてもらいました。

 ちょっと気になるのは、2点。
1つ目は、ボールを見ているほうが当然当てやすいはずだ
ということを前提としていること。
2つ目は、自分のラケット面の向きを見なければ認識できないと思っていること。

 1つ目の話は、上に書いたことを参考にしてほしいのですが
私自身は、予測して打っているからこそ当たると思っています。

 2つ目の話ですが、
ラケットを持って、一度やってみてください。
面を、インパクトのところに垂直に作ってみる。
その面から目を離して、
面の向きや、位置を動かして、それを感じてみてください。

 どうですか、ちゃんと、向きも位置も、わかるでしょう。

 ご飯を食べるときに
テレビを見ながら、はしを口に運ぶ。
スープなら、こぼさないよう、スプーンの面の向きも保ちながら
時々、鼻で食べちゃうなんて、ないですよね。
人間の能力はこのくらいすごいんです。
見ないで、面を保つなんて当たり前です。
特別の才能なんて必要ありません

 逆に、過保護にしすぎたほうが
能力を発揮できないようにしているのではないでしょうか。

 インパクトまで見ちゃうと、
かえって視覚の情報を頼って、予測コンピューターが停止し
場合によると、変な修正も入り
かえって真ん中をはずしてしまう
タイミングが遅れてしまうということになりがち
だと思います。



 私がフォアで逆クロスにハードヒットするときのことを実況解説してみます。

 ボールがバウンドします。

 ボールを見ています。 (ゆるいボールなので50cm前まで見ています)

 打点のところまで見ているつもり (本当は目が離れている)

 バシッという音とともに、ラケット面がボールを捕らえる映像が瞬間、頭に光ります。 ピカ

 そのときにはインパクトのところ気来たボールにラケットをたたきつけています。

 直後、映像は相手サイドラインの20cm内側に向かって
飛び出していくボールをややスローに映し出します。 ピカ

 本物のボールが飛んで行く絵が目に映ります。

 ガッツポーズの用意。  筋肉


 これが私の精神分析の結果です。

 こうゆう風に思い込んでやってみると案外簡単にできますよ。


 ボールを予測で打つ練習として次の二つをお勧めします。

1、互いにネットから2mづつ離れ、ハーフボレーで続けあう。

2、背面打ちの練習。


 この二つはインパクトのボールを見るわけに行きません。

 お試しください。  ナイス!


技術のお話 | 投稿者 松原コーチ 19:08 | コメント(3) | トラックバック(0)