2013年04月19日
ウルトラ・スピンサーブ
『たけぴん』 さんから面白い質問をいただきました。
すごい回転のスピンサーブです。
以下がそのコメントの全文です。
いつも勉強させて頂いています。九州在住です。7年程前、関西のテニススクールに在籍していた頃に一度だけ振替でレッスンを受けたコーチのスピンサーブが忘れられません。
松原コーチはスピンサーブはうち下ろすと書かれていますが、そのコーチは体の向きは相手に向かって横向き、トスは真上にとても高く上げ、まるで椅子に腰掛けるかのように膝を深く曲げてタメを作って真上にジャンプして打った玉は、まるで玉出しで軽いロブを上げたような軌道でゆっくり飛んできて着地後、180センチある私の30センチ位上を越えていきました。屋内のカーペットコートでしたが衝撃でした。
何度もトライしましたが、ロブ並みの軌道を打つなら下から擦り上げるにしても若干でも面を上に向けないとそうはなりません。しかし打てば2メートル近くオーバーします。
松原コーチの言う平行かやや下向きに飛び出したような軌道ではありません。打ち上げないと説明がつきません。あれはどうやって打つと思いますか?またあと2メートル内側に飛ばさない方法はありませんか?
投稿者 たけぴん 2013/04/17 22:25
私の答えです。
ボールの状態は次の要素により説明できます。
1、飛んでいく方角と速度
2、スピンの方向と回転量
それ以外の要素はありません。
質問のサーブについて言えば
すごく曲がって、落ちるわけですから
回転量が非常に多く
しかも縦回転が多い
それに対し、スピードは遅め、ということでしょう。
テニスのサービスは
平面であるラケット面で打つわけですから
打球に対し、直角に当たればフラット、無回転です。
逆に、フレームに当たりそうになるほど、薄く当てれば
ウルトラ・スピン状態になるわけです。
スピンサーブでこれを実現するには
グリップを薄めにすることと
打点を後にすることです。
打点が後というのは
横向きに構えた自分の後ろ、つまりバックサイド側という意味ではなく
打球方向に対して後ろ、ベースライン後方という意味です。
この逆に
打点を前のほう、ベースライン内にすると
辺りが厚くなって、フラット気味になるか
打球方向が下向きになってしまいます。
以上のことが理解できると
実用の観点から
ファーストサーブは打点を前気味に
セカンドは少し後気味にすれば
回転量を打ち分けることができるわけです。
さて問題のサーブの打ち方ですが
打点を後にすることで回転量を増やす。
通常のスピンサーブは斜め上、45度くらいの回転ですが
こいつをなるべく垂直に近づける。
それが座ったような姿勢から、ということになるのでしょうか。
さて、そんなにすごいサーブ
何で、プロはやらないのでしょうか?
アニメの世界では
越前リョーマ君がスピンサーブでキックさせ
レシーバーのあごに当ててノックアウトさせていました。
現実の一流選手の世界では
スピンサーブがキックするかもしれないことは
誰でも知っています。
顔めがけて、スピンサーブが来たら
左足を引きながら回り込み、フォアのハードヒッ ・・・
どんな球質のサーブをするかは、自分の勝手だし
アマチュアなら特にそう
勝つつもりなのか、楽しくやるつもりなのか
それも自分しだい。
ただしあまり極端なサーブは
ひざや腰を痛めやすく
その割りに、ご利益の薄いものなのです。
何本もやれば相手はなれてきます。
だからプロはそこまではやらない。
適度なスピン量があるのではないでしょうか。
どんなスピンサーブでも
スウィングでラケット面は斜め下から斜め上にこすり上げていきます。
スウィングも遠心力があって
引っ張る腕に逆らって伸ばしていくからです。
だから松原さんが下に向かって振れといっても
ラケットヘッドは上に行きます。
でも、スピンをいっぱいかけたのに
サービスラインをオーバーしてしまう人に対し
下に向かって打つようにアドバイスします。
打点がネット上端よりかなり高いので
当然、下に向かって打つこともあるのです。
上に向かって打たないと
スピンサーブとしては違反だ
という規則は無いのです。
また、フラットとスピンの中間のようなサーブがあってもいいので
その場合、もちろん下に向かって叩きつける。
実は、プロはこれを多く使うのです。
厳密には、スピン量が少な目のスピンサーブですが
テレビで解説の先生は
「すごいフラットサーブですね」 と言ったりします。
すごい回転のスピンサーブです。
以下がそのコメントの全文です。
いつも勉強させて頂いています。九州在住です。7年程前、関西のテニススクールに在籍していた頃に一度だけ振替でレッスンを受けたコーチのスピンサーブが忘れられません。
松原コーチはスピンサーブはうち下ろすと書かれていますが、そのコーチは体の向きは相手に向かって横向き、トスは真上にとても高く上げ、まるで椅子に腰掛けるかのように膝を深く曲げてタメを作って真上にジャンプして打った玉は、まるで玉出しで軽いロブを上げたような軌道でゆっくり飛んできて着地後、180センチある私の30センチ位上を越えていきました。屋内のカーペットコートでしたが衝撃でした。
何度もトライしましたが、ロブ並みの軌道を打つなら下から擦り上げるにしても若干でも面を上に向けないとそうはなりません。しかし打てば2メートル近くオーバーします。
松原コーチの言う平行かやや下向きに飛び出したような軌道ではありません。打ち上げないと説明がつきません。あれはどうやって打つと思いますか?またあと2メートル内側に飛ばさない方法はありませんか?
投稿者 たけぴん 2013/04/17 22:25
私の答えです。
ボールの状態は次の要素により説明できます。
1、飛んでいく方角と速度
2、スピンの方向と回転量
それ以外の要素はありません。
質問のサーブについて言えば
すごく曲がって、落ちるわけですから
回転量が非常に多く
しかも縦回転が多い
それに対し、スピードは遅め、ということでしょう。
テニスのサービスは
平面であるラケット面で打つわけですから
打球に対し、直角に当たればフラット、無回転です。
逆に、フレームに当たりそうになるほど、薄く当てれば
ウルトラ・スピン状態になるわけです。
スピンサーブでこれを実現するには
グリップを薄めにすることと
打点を後にすることです。
打点が後というのは
横向きに構えた自分の後ろ、つまりバックサイド側という意味ではなく
打球方向に対して後ろ、ベースライン後方という意味です。
この逆に
打点を前のほう、ベースライン内にすると
辺りが厚くなって、フラット気味になるか
打球方向が下向きになってしまいます。
以上のことが理解できると
実用の観点から
ファーストサーブは打点を前気味に
セカンドは少し後気味にすれば
回転量を打ち分けることができるわけです。
さて問題のサーブの打ち方ですが
打点を後にすることで回転量を増やす。
通常のスピンサーブは斜め上、45度くらいの回転ですが
こいつをなるべく垂直に近づける。
それが座ったような姿勢から、ということになるのでしょうか。
さて、そんなにすごいサーブ
何で、プロはやらないのでしょうか?
アニメの世界では
越前リョーマ君がスピンサーブでキックさせ
レシーバーのあごに当ててノックアウトさせていました。
現実の一流選手の世界では
スピンサーブがキックするかもしれないことは
誰でも知っています。
顔めがけて、スピンサーブが来たら
左足を引きながら回り込み、フォアのハードヒッ ・・・
どんな球質のサーブをするかは、自分の勝手だし
アマチュアなら特にそう
勝つつもりなのか、楽しくやるつもりなのか
それも自分しだい。
ただしあまり極端なサーブは
ひざや腰を痛めやすく
その割りに、ご利益の薄いものなのです。
何本もやれば相手はなれてきます。
だからプロはそこまではやらない。
適度なスピン量があるのではないでしょうか。
どんなスピンサーブでも
スウィングでラケット面は斜め下から斜め上にこすり上げていきます。
スウィングも遠心力があって
引っ張る腕に逆らって伸ばしていくからです。
だから松原さんが下に向かって振れといっても
ラケットヘッドは上に行きます。
でも、スピンをいっぱいかけたのに
サービスラインをオーバーしてしまう人に対し
下に向かって打つようにアドバイスします。
打点がネット上端よりかなり高いので
当然、下に向かって打つこともあるのです。
上に向かって打たないと
スピンサーブとしては違反だ
という規則は無いのです。
また、フラットとスピンの中間のようなサーブがあってもいいので
その場合、もちろん下に向かって叩きつける。
実は、プロはこれを多く使うのです。
厳密には、スピン量が少な目のスピンサーブですが
テレビで解説の先生は
「すごいフラットサーブですね」 と言ったりします。