2010年08月14日
クロス打ちのこつ
小5の女の子の 『ジュニアの父』 さんから質問を頂きました。
以下がその全文です。
小学5年生の女の子(右利き、フォア片手打ち)を指導しています。もうテニス歴2年以上練習していますが、フォアのストロークの壁にぶつかって悩んでいます。
クロスコースでのフォアのストロークは出来るのですが、ストレートに打ってきた相手ボールが、自分のフォア側に来た時、クロスに返球することが出来ないのです。(クロスに飛んだとしても、サイド(斜め)回転でボールが死んでいるのです)
悪い点と思われる個所 ① 打点が体から離れすぎ、体の真横でインパクトしているように思える。
また、フォアについて、体が早く開きすぎてヘッドが遅れてラケット面が開いているような気がします。
インパクト後にヘッドが前に走っていない感じのフォームです。
また、フォアの逆クロスが良く決まります。
なにか良い練習やアドバイス、よろしくお願いします。
投稿者 ジュニアの父 2010/08/13 21:31
私の答えです。
最初に目に付いたのは
「体が早く開きすぎてヘッドが遅れてラケット面が開いているよう」 というところ。
これまるっきり、逆クロスのコツですよね。
ですから当然、「フォアの逆クロスが良く決まります」
ジュニアの場合、特に女の子は腕力がないので
腕が遅れ、上体が開き加減になりがちです。
でも、こうやって振りぬけるのはセンスがある証拠でもあります。
(フォアのハードヒッターはたいてい一度はここを通過してくるのです。)
クロスのコツの1番目はこの逆
腕を頑張って遅れないようにする事ですね。
ラケットヘッドが遅れると当然面は逆クロス側を向きます。
次にクロスに飛ばすにはクロス方向に向かって振ることです。
引きすぎるとクロス方向に振れませんよね。
打球方向の反対側に引きます。
エナンのオープンスタンスでのクロス打ち、動画と連続写真です。
テイクバックの方角、位置を見てください。
クロス方向に振りやすい引き方ですよね。
次にフェデラーの左足を踏み込んだ動画と連続写真です。
どうですか、やはり引いた位置、クロスに打てそうですよね。
さて、この二人の打ち方にもう一つ共通点があるのに気がついているでしょうか?
それは体重の掛け方です。
左へ打つのに右に(ジュースコート側へ)動いています。
野球のホームランを打つときに前の足で突っ張る
その反動で鋭く振れるのと力学的には同じこと。
体重移動の反対方向に振りやすくなるのです。
ですから、「打球方向にしっかり押せ」 なんて言うと逆効果。
かえって打てなくなります。
最後に
「クロスコースでのフォアのストロークは出来るのですが・・」
という事ですが、これは参考になりません。
同じ方向のラリーはストレートでもクロスでも
二人だけの相対的位置関係は同じですから
二人が向かい合い、線と関係なく打ち合っているだけのことです。
練習法としては、先ほどの技術的なアドバイスの後
ストレート方向からの球出しをクロスに打ち込む練習をすべきです。
クロスに打てる体制を作ることが出来たら
そこから、上体の開きを早めにする。
ラケットヘッドを少し引きたし、ヘッドの引き出しを遅らせる。
体重移動をボールから離れる方向にする。
そうすれば逆クロスにも打てます。
クロスに打つ構えから、逆クロスは打てます。
逆は難しいですから、念のため。
以下がその全文です。
小学5年生の女の子(右利き、フォア片手打ち)を指導しています。もうテニス歴2年以上練習していますが、フォアのストロークの壁にぶつかって悩んでいます。
クロスコースでのフォアのストロークは出来るのですが、ストレートに打ってきた相手ボールが、自分のフォア側に来た時、クロスに返球することが出来ないのです。(クロスに飛んだとしても、サイド(斜め)回転でボールが死んでいるのです)
悪い点と思われる個所 ① 打点が体から離れすぎ、体の真横でインパクトしているように思える。
また、フォアについて、体が早く開きすぎてヘッドが遅れてラケット面が開いているような気がします。
インパクト後にヘッドが前に走っていない感じのフォームです。
また、フォアの逆クロスが良く決まります。
なにか良い練習やアドバイス、よろしくお願いします。
投稿者 ジュニアの父 2010/08/13 21:31
私の答えです。
最初に目に付いたのは
「体が早く開きすぎてヘッドが遅れてラケット面が開いているよう」 というところ。
これまるっきり、逆クロスのコツですよね。
ですから当然、「フォアの逆クロスが良く決まります」
ジュニアの場合、特に女の子は腕力がないので
腕が遅れ、上体が開き加減になりがちです。
でも、こうやって振りぬけるのはセンスがある証拠でもあります。
(フォアのハードヒッターはたいてい一度はここを通過してくるのです。)
クロスのコツの1番目はこの逆
腕を頑張って遅れないようにする事ですね。
ラケットヘッドが遅れると当然面は逆クロス側を向きます。
次にクロスに飛ばすにはクロス方向に向かって振ることです。
引きすぎるとクロス方向に振れませんよね。
打球方向の反対側に引きます。
エナンのオープンスタンスでのクロス打ち、動画と連続写真です。
テイクバックの方角、位置を見てください。
クロス方向に振りやすい引き方ですよね。
次にフェデラーの左足を踏み込んだ動画と連続写真です。
どうですか、やはり引いた位置、クロスに打てそうですよね。
さて、この二人の打ち方にもう一つ共通点があるのに気がついているでしょうか?
それは体重の掛け方です。
左へ打つのに右に(ジュースコート側へ)動いています。
野球のホームランを打つときに前の足で突っ張る
その反動で鋭く振れるのと力学的には同じこと。
体重移動の反対方向に振りやすくなるのです。
ですから、「打球方向にしっかり押せ」 なんて言うと逆効果。
かえって打てなくなります。
最後に
「クロスコースでのフォアのストロークは出来るのですが・・」
という事ですが、これは参考になりません。
同じ方向のラリーはストレートでもクロスでも
二人だけの相対的位置関係は同じですから
二人が向かい合い、線と関係なく打ち合っているだけのことです。
練習法としては、先ほどの技術的なアドバイスの後
ストレート方向からの球出しをクロスに打ち込む練習をすべきです。
クロスに打てる体制を作ることが出来たら
そこから、上体の開きを早めにする。
ラケットヘッドを少し引きたし、ヘッドの引き出しを遅らせる。
体重移動をボールから離れる方向にする。
そうすれば逆クロスにも打てます。
クロスに打つ構えから、逆クロスは打てます。
逆は難しいですから、念のため。
技術的なアドバイスに加え、娘のモチベーションまで上げて頂いて本当に感謝しています。(親子の煮詰まる練習の日々で、丁度、娘がテニス自体の心が折れそうになっていて、松原先生からのお言葉により、顔の表情が良くなり、喜んでいるのが分かりました。今後、父親としての指導のあり方も私自身勉強しなくてはいけないことに、大反省しているところです。)
今後ともよろしくお願いします。