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松原コーチのテニスクラブ日記 テニス技術の解説者でもある松原コーチがテニスクラブでの指導等を通じて、感じたことやテニスの技術解説、テニス人生の楽しさを伝えていく。

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試合の恐怖

先日の話と少しかぶる
本当はこちらの話のほうが先にできていたのだが
そのタイミングでログインできず
自宅に話を持ち帰るのを忘れたため、入れ替わった。


さて先日、印西の 『のびすチャレンジ』 での話。


ジュニアの試合会場にいると色々な会話が聞こえてくる。

たいていが、親からのアドバイスと小言。


なんで、練習どおりにできないんだ

アウトを恐れずに打っていきなさい

何で足を動かさないんだ。

何でスプリットステップをしないんだ

ダブっちゃだめじゃないか



あの息子、よくこれでテニスをやめないな。

親が子供たちのテニスをじゃましているような
できっこないことを要求して、いじめに入っているような

もちろん、じゃまもいじめも、しようとしているわけは無いのだが ・・・

あまりにも期待が大きすぎるのかもしれない。



何で練習通りできないんだ?

親の思っている息子の実力
実は
コーチと打っているところだったり
コーチの球出しボールだったり
もしかしたら手出しのボールだったり

しかもその日の、いや今年の瞬間最大風速。


シャラポワの理想的フォア


やらせと思えるほどの理想状況で
しかも、それまでに見たショットの中でベストな一発。

サーブを恐る恐る打った後の1発ではないのだ。

そのときのコーチも
ネットだけはしないように
アウトしてもいいから思い切って振り切れ、なんて言っていた。

デモ、試合だとアウトしたらポイントを取られる。

デモ、思い切って打たないと親にしかられる。


思い切って打って、アウトしてしまった前回はこういわれたのに
「もっと考えて試合を ・・・・ 」



子供たちはこれだけの恐怖を背負って
それでも、試合に出ている。


ビビッても、ビビッても

出ているだけでも、とってもえらいのだ。


勝ちたいからビビルのだ

勝たなくていいならビビラずに済む。

でも、勝つことを前提で戦わなければ強くなれないのだ。


もちろんこの親の小言に勝てるくらいの
強い子に育ってほしい気持ちもわかる。


親には
恐怖に立ち向かう子供の気持ちと
テニスの試合が練習と違うことを理解してほしい。


コーチたちには
試合で必要な技術を教えてほしい。


シャラポワのギリギリ


トップスピンをかけたら、スピードが ・・・
なんて言ってほしくない。

アウトを恐れずに深く打て、なんて言ってほしくない。


実戦では思い切って打てる
ビビラずに打てる
トップスピンのほうが速いのだ。


杉田祐一


何より練習の時から
ラインの内側に打つんだ、と教えてほしい。

試合のときにそうしなくてはいけないから。

そうしたら、練習どおりにやれといえるだろう。


思い切って打ってもいいなら、足も動き出すだろう。 ナイス!


試合等 | 投稿者 松原コーチ 12:48 | コメント(1) | トラックバック(0)