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松原コーチのテニスクラブ日記 テニス技術の解説者でもある松原コーチがテニスクラブでの指導等を通じて、感じたことやテニスの技術解説、テニス人生の楽しさを伝えていく。

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雁行人の物語

『以前にエルボー』 さんから質問をいただきました。

以下がそのコメント、全文です。


マイク 今回もとても参考になりました。
ありがとうございます。

ところで、松原コーチが雁行陣を選択される理由はどういったところなのでしょうか?
雁行陣、平行陣の長所、短所はどうお考えですか?

よろしければ、教えてください。

投稿者 以前にエルボー 2010/10/31 16:27




私の答えです。

スマイル ダブルスで自分がサーブのときは雁行陣を使います。

40代まではサーブアンドボレーをし、基本は平行陣でした。

若いころはサーブも強かったのでサービスキープが割合楽にできていました。  ピース

ですからそれを変える必要はなかったのです。

もちろん、上級者のダブルスでは平行陣が有利という常識があります。

私には平行陣でなければ恥ずかしいという気持ちもあったのです。


40代の後半から、私の強烈なスピンサーブが   うるせー

若者たちのリターンの嵐にさらされるようになって来ました。

サーブゲームが互角に、いや不利になってキープできなくなってきました。  冷や汗



たぶん、6年前くらいアテネオリンピックで

チリのマスーが男子シングルスで金メダル

ゴンザレスが銅メダルを取った年だと思います。


デビスカップでプレーオフに進出し

チリと対戦した日本チームはこの二人に負けてしまいました。 びっくり

この二人のダブルスが雁行陣だったのです。


相手のリターンやサーブのボールをボレーヤーの足元に叩き込む

浮いてきたところを相棒がポーチ。  怖~い


こんな刺激的な話を聞いて自分でもやってみたくなったのです。

やってみるとこちらのほうがキープ率もいいし、身体も楽。

それ以来、私は雁行人です。


若いころの私の一番の武器はスマッシュとバックボレーでした。

もちろん、サーブも今とはだいぶ違うと思います。


それに対して現在の一番の武器はフォアハンド。

ベースラインは結構、居心地がいいんです。

パートナーの後ろもカバーしやすい。  ピース


若いころはそのカバーをスマッシュ力でしていたのですが

現在は自分の上でさえ少々心もとない。  冷や汗


さて、雁行陣と平行陣、どちらが強いのでしょうか。

先ほどの日本に勝ったチリのペアー

次の対戦でアメリカにストレートで負けました。

アメリカはもちろんサーブアンドボレーの平行陣。


うまいボレーと強力なストロークの打ち合い。

五分五分の条件で打ち合えば、ボレーが有利でしょう。 ナイス!

振りが大きく、手間のかかるストロークは腕だけでもいいボールの打てるボレーとの打ち合いは不利です。

しかしストローカーがいい体勢で先に打てれば、ストローカーが有利な場面が出てきます。  悪だくみ


つまり攻撃されないサーブを打てる場合と

リターンから先に打てる場合です。

つまりお互いのサーブしだいというところでしょうか。 ナイス!


それとわすれてはいけないのはスマッシュの存在です。

強力な抑止力になるスマッシュはネットプレーの前提なのです。  ナイス!

強力なスマッシュがあればロブは来ません。

ボレーにのみ専念できるのです。

ですからボレーが有利なのです。


逆にスマッシュが弱ければ

追い込んだらロブが来ます。  あれー?

ストローク側が安心して打てるのです。



そんなわけで

スマッシュとサーブが強力だったころの松原さんは平行陣を採用。 ピース


ストロークはいいがスマッシュは?

サーブもリターンから責められない程度

最近の松原さんは雁行陣を採用し、雁行人になったのです。  ナイス!


試合等 | 投稿者 松原コーチ 16:30 | コメント(1) | トラックバック(0)