2010年09月13日
フォアで積極的にリストなどを動かす?
『弟子』 さんからフォアハンドについて質問をいただきました。
かなり長かったので、質問部分だけをコピーしました。
以下がそのコメント、質問部分です。
さて、フォアハンドについて最近思うことなんですが、
「腕や手首をある程度固めて安定させるのは前提として、
その上で積極的にリストや回外・回内を使うのではないか」
ということです。テイクバックでヘッドを後ろまで引かず、体を回し腕を振ることによって
ヘッドが遅れ、回外と背屈を引き起こし(腕の遅れと外旋は起こさない)、その伸長反射で
回内と掌屈(こちらは微妙)を行い、腕の振りを追い越すくらい強烈にヘッドを返すのが
新しいフォアハンドではないかという気がしています。
特にフェデラー・ナダル・ベルダスコらは腕を伸ばしてスイングしますが、上記の動作を
積極的に使って効率よく強烈なヘッドスピードを得ていると思うんですが、どうでしょうか?
私がまだまだ未熟なものでそこまでの自信がありません。松原コーチのご意見をお願い
します。
投稿者 弟子 2010/09/13 09:57
私の考えです。
とても目の付け所がいいと思います。 (偉そうな言い方をしてみました)
90%、正しいのではないでしょうか。
腕や手首をがちがちに固めてぐらつかないようにして打っても
実は同じような現象が少しだけ起きます。
生身の腕や手首は、いくら力を入れても完全な剛体にはなりません。
ラケットの重みのせいで、ある程度のしなりは必ず起こります。
私はこのしなりを、安定性に対し無害な範囲で使っていると考えています。
つまり、がちがちに対し、どれくらい緩めるかです。
この緩める程度や緩める方向によって
しなりの程度やしなりの方向が決まってくるのではないでしょうか。
先ほど90%正しいのではと書きましたが
残りの10%とは何でしょう?
実はリストの動きや、回外、回内など積極的にに使うかどうかという点です。
この 『積極的』 かどうかです。
私は、大部分のプロは積極的ではなく、受動的に使っているのではないかと思うのです。
腕の強烈な振りにラケットヘッドが取り残されて受動的にしなる
ラケットヘッドがインパクトに戻ってきて、バシッ
というような具合です。
また、面を保つ、角度を固定するという意識があると
インパクトで、正確に戻ってくるという作用もあるのです。
まあ、積極的というのは気分の問題ですから
弟子さんももしかしたら
消極的な私と、まるっきり同じ意味で使っているのかもしれません。
さて、積極的とまではいわなくても
クレーのスペシャリストは手首をかなり動かします。
それとメンバー的にかぶりますがトップスピンの多い選手は
スウィングスピードが欲しいのでより手首を動かします。
それに対し、ハードコートの選手、フラット系の選手はあまり手首を動かしません。
安定性重視になるからです。
一番動かさないのは、ハードコートでのリターンです。
これは先日のアガシのリターンですね。
これを使い分けられる人が、グランドスラマーです。
さて今日、ナダルは・・・
まあ、日本人の腕力ではあまり使いすぎないようにしたほうがいいと思います。
手首を固めたつもりで打ってみる。
だんだん自然に、余計な力が抜けてきて
ある日、最適な量だけ使っている。
周りからはリストの使い方が天才的と言われ
本人はリストは使ってないと信じている
くらいでもいいのではないでしょうか。
この最後の部分は、解説者ではなく、コーチとしての私の意見です。
かなり長かったので、質問部分だけをコピーしました。
以下がそのコメント、質問部分です。
さて、フォアハンドについて最近思うことなんですが、
「腕や手首をある程度固めて安定させるのは前提として、
その上で積極的にリストや回外・回内を使うのではないか」
ということです。テイクバックでヘッドを後ろまで引かず、体を回し腕を振ることによって
ヘッドが遅れ、回外と背屈を引き起こし(腕の遅れと外旋は起こさない)、その伸長反射で
回内と掌屈(こちらは微妙)を行い、腕の振りを追い越すくらい強烈にヘッドを返すのが
新しいフォアハンドではないかという気がしています。
特にフェデラー・ナダル・ベルダスコらは腕を伸ばしてスイングしますが、上記の動作を
積極的に使って効率よく強烈なヘッドスピードを得ていると思うんですが、どうでしょうか?
私がまだまだ未熟なものでそこまでの自信がありません。松原コーチのご意見をお願い
します。
投稿者 弟子 2010/09/13 09:57
私の考えです。
とても目の付け所がいいと思います。 (偉そうな言い方をしてみました)
90%、正しいのではないでしょうか。
腕や手首をがちがちに固めてぐらつかないようにして打っても
実は同じような現象が少しだけ起きます。
生身の腕や手首は、いくら力を入れても完全な剛体にはなりません。
ラケットの重みのせいで、ある程度のしなりは必ず起こります。
私はこのしなりを、安定性に対し無害な範囲で使っていると考えています。
つまり、がちがちに対し、どれくらい緩めるかです。
この緩める程度や緩める方向によって
しなりの程度やしなりの方向が決まってくるのではないでしょうか。
先ほど90%正しいのではと書きましたが
残りの10%とは何でしょう?
実はリストの動きや、回外、回内など積極的にに使うかどうかという点です。
この 『積極的』 かどうかです。
私は、大部分のプロは積極的ではなく、受動的に使っているのではないかと思うのです。
腕の強烈な振りにラケットヘッドが取り残されて受動的にしなる
ラケットヘッドがインパクトに戻ってきて、バシッ
というような具合です。
また、面を保つ、角度を固定するという意識があると
インパクトで、正確に戻ってくるという作用もあるのです。
まあ、積極的というのは気分の問題ですから
弟子さんももしかしたら
消極的な私と、まるっきり同じ意味で使っているのかもしれません。
さて、積極的とまではいわなくても
クレーのスペシャリストは手首をかなり動かします。
それとメンバー的にかぶりますがトップスピンの多い選手は
スウィングスピードが欲しいのでより手首を動かします。
それに対し、ハードコートの選手、フラット系の選手はあまり手首を動かしません。
安定性重視になるからです。
一番動かさないのは、ハードコートでのリターンです。
これは先日のアガシのリターンですね。
これを使い分けられる人が、グランドスラマーです。
さて今日、ナダルは・・・
まあ、日本人の腕力ではあまり使いすぎないようにしたほうがいいと思います。
手首を固めたつもりで打ってみる。
だんだん自然に、余計な力が抜けてきて
ある日、最適な量だけ使っている。
周りからはリストの使い方が天才的と言われ
本人はリストは使ってないと信じている
くらいでもいいのではないでしょうか。
この最後の部分は、解説者ではなく、コーチとしての私の意見です。
弟子さんのコメントに、「掌屈」とありますが、私も特にその辺が気になっていま
す。
トッププロはもちろん、都道府県レベルのジュニア(U12♂)でも、高い打点のフォアのフィニッシュが
手関節を「掌屈」するようなスウィングなってきています。(それ以上の年齢はもちろん)
今までは、手関節を背屈位で固定し、前腕回内・上腕内旋のスウィングでしたが、
今後は手関節「掌屈」動作を取り入れたスイングを身につけた方が良いのでしょうか?
また、掌屈による メリット・デメリットも教えてください。
腕の使い方やラケットワークについては肯定?してもらえたようで安心しました。
「積極的」とういうことに関しては私の場合、積極的にその動作を「起こす」のではなく、
「引き起こされる」ような意識です。分かりづらいでしょうか。自分で背屈・回外を起こす
のではなくヘッドの重さで「引き起こされる」、自分で回内・掌屈を起こすのではなく、
回外・背屈の反動で「引き起こされる」ようにってことですね。
その「引き起こされる」ことに関しても私は松原コーチの言うようにリストや前腕をある程度
固めておいた方がより大きな力が発生すると思っています。柔らかいバネより硬いバネを
変形させる方が大きな反動を得られますよね。
また長くなってしまいましてすみません。
ありがとうございました。
コメントありがとうございます
あなたの言っていることは
私が受動的にと言っていることとほぼ同じ内容だと思います。
ばねの硬さですが
変形量が適度であるためには
当然、急加速には硬いばねが必要ですね。