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松原コーチのテニスクラブ日記 テニス技術の解説者でもある松原コーチがテニスクラブでの指導等を通じて、感じたことやテニスの技術解説、テニス人生の楽しさを伝えていく。

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松原コーチ 10/15 18:57
回答ありがとうござい…
フランカー 10/15 18:30
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技術論はどうやって考えるのか

今日は私がどうやって、技術論を考えているかをお話しよう。

ちょっと硬い言い方をするが
自然科学で現象を解明する時には次の段取りで行う。

1、 その現象をいく例も観察し、どの例でも共通に起こっていることを探し出す。

2、 その、『共通に起こっていること』 の意味、理由を考え、仮説を立てる。

3、 1で観察した以外の例に当たってみる。

4、 自分でやってみる。


他の例にも当てはまったり、自分で実験して上手く行くようなら。

5、2、で立てた仮説は、定説になる。  ナイス!



トッププレーヤーのフォアハンドに当てはめて説明しよう。

そのトッププレーヤーたちは全身を使い、ラケットを振り抜いていた。


1、 最初に気がついた共通点は、背筋が垂直に立っていること。

2、上体が回転しても、上体が垂直なら
スウィングの向きに影響しないことに気がついた。

仮説、「上体を回転して打つには、背筋を垂直に立てること」

3、他のプロや、その後に出てきたプロも、背筋が垂直に立っていた。

4、自分でやってみると、簡単だし安定する。

5、 この説に自信を持った。


次に、インパクトで上体が前向きになることを発見。

同じような段取りで、これも定説に。



さて、ここで問題なのは、『観察対象をどこに絞り込むのか』 悪だくみ
ということ。

みなさんここを間違う。

たいていの人は、観察対象に自分を選ぶ。 

たぶん、観察対象とは思っていないのだろうが
いきなり実験を始めてしまう。

こう持ったら上手く打てた。

こうやったらスピードが出る。

新発見だ。


でも大抵が違う。  うるせー


テニスというものが昨日始まった物であればこれでいい
他に観察対象が無いからだ。

でもそんなレベルは、90年前
熊谷大先輩がアントワープオリンピックで
銀メダルを獲得したころには終わっている。

アントワープの熊谷

だから、トップクラスには90年分の蓄積がある。

なのに、1からスタートしたら、まず、追いつくことは不可能。


私は観察対象をトッププロのみに絞っている。 スマイル

勝っているからトッププロなので
勝っているからには、
そのショットは勝てる理由のあるショットなのだ。

トッププロは運動神経やテニスセンスに優れているはずで
そのトッププロが出来ないことは、私にはムリ。

時々新しいことを思いついて提案する人がいるが
99.999%、90年のうちに誰かがやっている。 あれー?


このままだと暗くなってしまうから言うが

錦織君が新しく思いついたことなら、10%くらい上手くいくかもしれない。

エアーケイ

極限でのテニスの試合がわかっていて
そのレベルで対応できる上でのアイデアだからだ。


新しい技術、新しいアイデアはトッププロのみが生み出せるのだ。


もちろん、アマチュアがやって悪いわけではないけれど
自己責任でやるべきで

それを他の人に  ・・・・     ワハハ



技術のお話 | 投稿者 松原コーチ 18:50 | コメント(0) | トラックバック(0)