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松原コーチのテニスクラブ日記 テニス技術の解説者でもある松原コーチがテニスクラブでの指導等を通じて、感じたことやテニスの技術解説、テニス人生の楽しさを伝えていく。

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フォアハンドの打ち方

『ヒゲおやじ』 さんから、フォアハンドの質問をいただきました。
ちょっと長めのコメントですが
カットするところが無かったので、丸ごとコピーしました。

以下がそのコメントの全文です。


マイク 松原コーチ

いつもお世話になります。

フォアハンドの件でお伺いします。

私もイースタンに近いセミウエスタングリップで
フラットドライブ系の球を打ちます。

最近のテニスの指導においては、ラケットの反発で
ボールを飛ばし、スピンでボールを落とすストロークが
主流と思います。

ですから、厚いグリップのジュニアやプロは
打点が一番前になり、それ以上ラケットはボール
前に押さないで、祓うイメージで打っているように思います。
→結果として、ワイパースイングになるが、ラケットの反発力で
スピードがでる。


しかしながら、フェデラーやデルポトロのような
薄めのグリップで厚い当たりをするフラット系ストローカーは、
ボールを前に押しているように見受けられます。
(もちろん、多少は左下に引っ張り込んでいますが)

スイングスピードがあがれば、ラケットの反発力は0に
近くなるというコーチのコメントが以前、あったように思うのですが
スイングスピードが極限まで早いプロだから、そのような打ち方に
なるのでしょうか?

それとも、スイングスピードが遅い一般プレーヤーの場合
反発係数が0になることはあり得ないと思うのですが
それでもボールを押すイメージを持ってスピードと安定性を
共存させることは可能でしょうか?

                      ヒゲおやじ
投稿者 ヒゲおやじ 2012/11/19 11:54






私の答えです。

スマイル まず大前提の話をします。

フェデラーでも他のプロでもゆるいボールを打つこともあります。
すべてがフルスウィングではありませんので
いつも、反発係数が0になるわけではありません。

ゆるいボールだから下手な人というわけではありません。


次にデルポトロでも
日本人の一般プレーヤーから見たら
かなりのトップスピナーです。

しかし
フラット気味に打つこともそれなりにあるプレーヤーです。


フェデラーやジョコビッチは
ほとんどをトップスピンで打ちますし
われわれの感覚に比べ、かなりスピンをかけます。

ナダルになると信じられないほどトップスピンだらけです。


ですから男子プロはみーんな、トップスピナーで
プレーヤーによっては、時と場合により
フラット気味にも使うというのが私の見方です。

フェデラーはあまりフラットには打たない。



さて、薄いグリップは打点が後
厚ければ前、というのは多分に観念的な話で
フェデラーはかなり前気味で捉えます。


フェデラーのフォア


イースタンくらいの薄いグリップですが
手首を折って
擬似的な厚いグリップなのです。

だからスウィングはウェスタンの人と基本的に一緒です。


たまたま、この写真
腕がまっすぐ、カメラの方向に向いています。

そうだと、この写真の手はどちらに動くでしょうか?

そう、画面の右方向なのです。

打球方向じゃありません。


こんな絵を描いてみました。


フォアのスウィング図


フォアハンドを上から見た図です。

肩を中心に、腕を円形に振っています。

体重を前に移動すれば
もっと前に向かって振るだろうと思う人もいると思いますが
体重は逆に、後に向かって動くこともあります。

まあ、どっちにしても
黄色のボールは矢印の方向に飛びますが

ラケット面は、この円の接線方向
赤の矢印方向に動きます。

腕は、というとオレンジの矢印方向に動くのです。

打球方向に比べ、かなり左向きです。


これはスウィングスピードに関わりなく、こうです

平面に、まったくフラットに振った絵ですから
トップスピンで、スウィングに上下動があると
もう少し絵がゆがむと思いますが
全体の傾向は変わらないと思います。



さて、打球方向に押す話ですが

ラケット面の動きがかなり打球方向に近いので
これを捉えた
観念的な話としては大いに結構ですし
実際、私自身も
ラケット面が打球方向に走る感覚を感じながら打っています。

しかし手は腕は、明らかに左に引っ張りこんでいます。


もしも、技術的なアドバイスとして
打つ方向に押せ、とコーチが言ったら
本当に手を押してしまい、情けないフォアになります。

打球方向に押さないと
コントロールが悪くなるとか
打球が伸びないというのは
単に頭の中で考え出したことで

実際のコントロールは
手の方向とボールの方向がずれていても
スウィングと打球方向が1対1の関係にあって
こう振れば、当然、こう飛ぶということでいいのです。


こうゆう、例はどうですか

スピンサーブをバックのコーナーにちゃんとコントロールできるし

スライスをネットするように打っているのに
ネットを越さすこともできるのです。

スウィング方向と打球方向は
まして手の動く方向は
大抵のショットで
違っているのが普通なのです。



ところで
最近の進歩したラケットが
トップスピンとハードヒットを支えているように
考えている人が多いようですが

現代のトップスピンの元祖
ビヨン・ボルグ は木のラケットでしたし

たとえ、来年あたり、ツアーのルールが改定になって
木のラケットの使用が義務付けられても
男子プロのテニススタイルはそれほど変わらないと思いますよ。 びっくり



昔、ボルグはフレンチオープンで
20本以上のラケットを壊したそうです。
 (多分ガット切れを含めた数字でしょうが)

ナダルならもっとやるでしょう。


だから、現代のプロが
最新ラケットのご利益を受けていることまでは否定しません。

でも彼らのラケット代は、どうせただなんです。  悪だくみ



最新ラケットのご利益を一番受けているのは、女子供でしょう。  ワハハ


フォアハンド | 投稿者 松原コーチ 19:20 | コメント(2) | トラックバック(0)