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松原コーチのテニスクラブ日記 テニス技術の解説者でもある松原コーチがテニスクラブでの指導等を通じて、感じたことやテニスの技術解説、テニス人生の楽しさを伝えていく。

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未完の大器にならないために

『れねしす』 さんから、ジュニアの質問をいただきました。

以下がそのコメントの全文です。


マイク ジュニアの試合に関して質問です。

基本的には、テニスのテクニックが優れた人が勝つ(ちやすい?)と思うのですが、
ジュニアの試合(特に、小学生)では、下剋上が多い気がします。明らかにうまくない(失礼は承知で・・)子が、テクニック的に圧倒的に上手な子にあっさりと勝ったりします。
うまくない子はボールにおいついてラケットを振るでもなく、コースを狙っているようでもなく、ラケットを出すだけでボールを返し、そのボールが相手コートにいやなところ(まだまだ足の遅い小学生にとってはとくにいやなところ)に落ちたりします。大人がみていても、「えっ、そこ?」って場所にボールがとんでいき、予測もしづらいです。試合なので、勝ったほうが、うまいということになってしまうのかもしれませんが、親バカの親からするとなんか腑に落ちません。
うちの娘も、左右へ揺さぶる、前後に揺さぶる、回転量・高さをかえるなど工夫はしているようですが、ラリーが続いたりするとより際どいボールを打とうとしてリスクが増え、結局、ミスが増え負けてしまいます。
相手と同じように当てて返して我慢比べという方法もあるのでしょうが、テニス始めた当初から、ラケットを振りきらないようなテニスはするなと私が言ってきたせいもあり、そんなテニスでは勝ちたくないようです。
そういう相手と闘うコツってあるのでしょうか。

投稿者 れねしす 2013/06/10 16:12




スマイル そういう相手と闘うコツ

いやなところへ、死ぬほど集めたらどうでしょう。
たとえばバックへ。

そしてホントにチャンスボールだけを安全に叩く。


いろんなところへ打つといろんなところへ返ってきます。 あれー?


ところで
予測しづらいところに
1ゲームに4本、それが1セットに6回もあるものでしょうか?

プロの試合でも当たりそこねでなっちゃうこともありますよね
1セットに2回くらい。



テニスは、心・技・体・戦術・戦略、でしょうか
技がなかったら、体
がんばって走って勝つ子がいてもいいのではないでしょうか。

ナダルフェデラーに勝ってもいいのです。


親やコーチは
「エラーを恐れず、振り切れ」
なんて言います。

そんなことできる人、いるのでしょうか?

プロはエラーを恐れない人なのでしょうか?

エラーするわけがないと思うから振り切るのではないでしょうか。


だから、ネットぎりぎりに追いついたときは
スライスで当てるだけにしたりします。

危ないと判断したら
すかさず、安全なショットに切り替える。

これが勝てる人、プロになる人の資質ではないでしょうか。


われわれコーチや親の理想や空想で
子供たちを追い詰めていないでしょうか?

 (今までのコメントからも、『れねしす』さんはそこまで行かないと思いますが)


試合でしこって勝ったら、振り切らないことでしかられる。

振り切って負けたら、あんな相手にとしかられる。


相手と戦う以上に
逃げられない相手と戦わなければならない。

その相手は家に帰ってもいるのです。

男の子なら、テニスやめます。


女の子はたいてい、いい子だから続けます。
でも、だんだんやる気がなくなり、惰性で続けます。



練習で打ちまくる

打って勝てないなら、しこる。

しこってでも勝ったことをほめてあげる。 スマイル

しこりがいやなら、明日からまた懸命に練習する。

少しづつ、攻撃的になっていけばいいのではないでしょうか。 ナイス!


フェレールもそうしているのではないでしょうか。



試合は勝つことが前提です。

その前提で考える。

上のレベルでは、勝つために強く打つのです。

打つテニスが出来たらえらいから、打つわけじゃないのです。


テニスというのは
ある技術レベル、ある体力レベルを超えないと
攻撃的なプレー主体では勝てないスポーツなのです。

でも、そこを工夫する、戦術、戦略も必要なのです。

勝つ要領は絶対に必要です。


勝つことが前提でないと、一生、未完の大器で終わります。 悪だくみ



ジュニア | 投稿者 松原コーチ 12:34 | コメント(2) | トラックバック(0)