2013年09月09日
デルポトロのフォア
『龍之介』 さんからの質問。
以下がそのコメントの全文です。
松原コーチこんにちは。
すいません、フォアハンドについて質問です。
ほとんどの選手はテイクバックの際、打つ面を伏せているのですが
デルポトロ選手は横向きになっていると思います。
これは、グリップの厚さが要因なのでしょうか。
私も横向きっぽいので、修正した方がいいのか悩んでいます。
彼のフォームで、スピン系をどのように打っているのか、解析していただけると
ありがたいです。宜しくお願い致します。 龍之介
投稿者 龍之介 2013/09/09 10:15
私の答えです。
これ、実は2010年の1月に、ためブロさんの質問から始まって
3回くらい解説したことがあります。
興味のある方はそちらも読んでみてください。
さて、簡単に答えますと
普通の選手は
フォアのテイクバックで面が上を向かないよう
しっかりと面を下向きか後ろ向きになるように引いていきます。
そうしないとインパクトで正確な垂直面にならないからです。
デルポトロも低い打点で
トップスピンをしっかりかけるときはそうしているようです。
これは試合中にそう引いた、ユーチューブの動画です。
他の男子プロに比べると下向き具合は少ないのですが
明らかに、面を下向き方向に向けて行っています。
女子選手によくあるくらいの形です。
(実はこの動画、差し替えました。
以前のはベルディッチの画像と間違えていました。
コメントで指摘してくれた、『lendl』さん、ありがとうございました。)
さて、フォアの引き方
ところが練習中は平気で上向きに引く。
また、高い打点のフラットハードヒットもそのようです。
これは、有明で練習中の、ユーチューブの動画です。
さて、ハードヒットについてはこんな風に考えています。
(今日は理科です)
スウィングスピードが速いと
インパクトのボールとの接触時間、わずか1000分の5秒が
長さにおいて意味を持つ。
時速100kmで振ると
14cmの長さでラケットと接触することにナル。
また反発係数もこの領域になると、ほぼゼロに近くなる。
だからもっと長い距離にわたってくっついているかもしれない。
こうなると
反発しないのだから
面の向きへ跳ねかえりはほぼなくなり
ボールはスウィング方向に吹っ飛ぶ。
だから引き方はどうでもいい。
かなりソフトテニスと似た状況になるのです。
しかしこんなところが
天才、デルポトロの特徴となって
普通のショットで乱れる原因にナル。
先日も書いたように
全部フラットのハードヒットというわけにもいかないのだ。
どんなショットも正確なテイクバックで引く人は
引き方を変える必要がなく、エラーしにくい。
打球によって、いろいろに引く人は
ちょっと間違うとエラーの連発にナル
そんなわけで
世界一、圧倒的に強そうなのに
時々スランプになって、ぼろぼろになったり。
波の大きい
よくも悪くも、危険な選手になっているのではないだろうか。
一般の選手がまねたら
市民大会の予選で、「惜しかったね」 といわれるかも。
以下がそのコメントの全文です。
松原コーチこんにちは。
すいません、フォアハンドについて質問です。
ほとんどの選手はテイクバックの際、打つ面を伏せているのですが
デルポトロ選手は横向きになっていると思います。
これは、グリップの厚さが要因なのでしょうか。
私も横向きっぽいので、修正した方がいいのか悩んでいます。
彼のフォームで、スピン系をどのように打っているのか、解析していただけると
ありがたいです。宜しくお願い致します。 龍之介
投稿者 龍之介 2013/09/09 10:15
私の答えです。
これ、実は2010年の1月に、ためブロさんの質問から始まって
3回くらい解説したことがあります。
興味のある方はそちらも読んでみてください。
さて、簡単に答えますと
普通の選手は
フォアのテイクバックで面が上を向かないよう
しっかりと面を下向きか後ろ向きになるように引いていきます。
そうしないとインパクトで正確な垂直面にならないからです。
デルポトロも低い打点で
トップスピンをしっかりかけるときはそうしているようです。
これは試合中にそう引いた、ユーチューブの動画です。
他の男子プロに比べると下向き具合は少ないのですが
明らかに、面を下向き方向に向けて行っています。
女子選手によくあるくらいの形です。
(実はこの動画、差し替えました。
以前のはベルディッチの画像と間違えていました。
コメントで指摘してくれた、『lendl』さん、ありがとうございました。)
さて、フォアの引き方
ところが練習中は平気で上向きに引く。
また、高い打点のフラットハードヒットもそのようです。
これは、有明で練習中の、ユーチューブの動画です。
さて、ハードヒットについてはこんな風に考えています。
(今日は理科です)
スウィングスピードが速いと
インパクトのボールとの接触時間、わずか1000分の5秒が
長さにおいて意味を持つ。
時速100kmで振ると
14cmの長さでラケットと接触することにナル。
また反発係数もこの領域になると、ほぼゼロに近くなる。
だからもっと長い距離にわたってくっついているかもしれない。
こうなると
反発しないのだから
面の向きへ跳ねかえりはほぼなくなり
ボールはスウィング方向に吹っ飛ぶ。
だから引き方はどうでもいい。
かなりソフトテニスと似た状況になるのです。
しかしこんなところが
天才、デルポトロの特徴となって
普通のショットで乱れる原因にナル。
先日も書いたように
全部フラットのハードヒットというわけにもいかないのだ。
どんなショットも正確なテイクバックで引く人は
引き方を変える必要がなく、エラーしにくい。
打球によって、いろいろに引く人は
ちょっと間違うとエラーの連発にナル
そんなわけで
世界一、圧倒的に強そうなのに
時々スランプになって、ぼろぼろになったり。
波の大きい
よくも悪くも、危険な選手になっているのではないだろうか。
一般の選手がまねたら
市民大会の予選で、「惜しかったね」 といわれるかも。
コメント
いつも楽しく拝見させていただいてます。試合のlinkは デルポが ベルディヒになって ます。
投稿者 lendl
2013/09/09 20:07