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松原コーチのテニスクラブ日記 テニス技術の解説者でもある松原コーチがテニスクラブでの指導等を通じて、感じたことやテニスの技術解説、テニス人生の楽しさを伝えていく。

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スライスは切り下ろす

先日、『聖闘士』 さんから質問をいただいていました。

以下がそのコメントの全文です。


マイク 面の引き起こしとも関係ある話ですが、バックハンドスライスについて意見をお聞きしたいです。スライスと言えばというほど日本の指導ではとにかく切り下ろしてはいけない、前方へ振るように言われることが多いと思います。

しかし実際に多くの選手がスライスを打っている連続写真や動画を見ると、基本的には切り下ろしているようにしか見えません。ここでですが、面の引き起こしとは振り下ろすことで導かれるものですよね。日本的な指導でいう前方へのスイングだけではむしろ面が寝てしまう力が働いてしまうはずです。

私はいつまでたっても振り下ろすことを認めない日本の技術解説者にうんざりしています。フェデラーの振り下ろすスライスがしっかりパンチを出していることを説明できている人を見たことがありません。松原コーチはスライスの技術解説についてどう思われますか?

投稿者 聖闘士 2012/02/08 23:04





私の答えです。

スマイル 基本的にはあなたのおっしゃるとおり。
プロは切り下ろします。

昔と違って、トップスピンが主体になったので
スライスはよりスライスらしく使っています。

つまり、かなり強烈に切り下ろします。

逆に前方に振っていく
つまり、フラットに近いスライスは少なくなりました。 

私の若いころ、縄文時代は過ぎていたと思いますが
そのころのラケットは木でした。

ケン・ローズウォールという小柄な人がいて
その人のテニスが日本の理想と思われていたのです。 

バックハンドはスライスオンリーでしたが
フラットに近いのから回転多目まで
どれもすばらしいコントロールで打っていました。

ローズウォール


そのフラットに近い
理想の打ち方が打球方向へのフォローですね。

ただこのテニス、このバックのほうがむしろ
当時でもマイナーで

そのころでさえ
他のトッププロ
ロッド・レーバーは強烈なトップスピンでしたし
スタン・スミスやアーサー・アッシュも打点を前にして
トップスピン系のフラットを打っていました。

この辺の人たちは、1960年代ですが
もっと前、50年代でもそうだったみたいですね。 びっくり

当時日本だけが、鎖国をしていたのでしょうがありません。 悪だくみ


佐藤次郎大先輩のベスト4
布井良助大先輩のベスト8以来

錦織圭が80年ぶりの全豪ベスト8

80年くらいたったのだから変わってもいいころでしょうね。 あれー?


あなたのいらいらはここ5年くらいでしょうか?

30年くらいいらいらしている人も知っていますよ。 うるせー




ラケット赤 さて、バックの面の引き起こしですが
必ずしも切り下ろしとセットではありません。

ハイバックボレーなどで
ラケットヘッドを寝かした状態から
かなりフラット性に打つときなどに横振りで引き起こしを使います。

先日のデ杯、ダブルスでは
杉田祐一が、バックハンドスマッシュの様に

下から上に向かって振り上げて見事に決めていました。 ナイス!

ようは、構えで振る方向より下に垂れていれば
振り出しで、引き起こされてくるのです。      ナイス!


スライス | 投稿者 松原コーチ 18:18 | コメント(2) | トラックバック(0)